企業研究の方法|就職活動の企業研究はSWOT分析で確実に差をつけろ!超分かりやすいSWOT分析
私が企業研究の重要性について初めて知ったのは、
山田修著『就職人に告ぐ』(プレジデント刊)の一節です。下記に紹介したいと思います。
「学生時代の自己分析ほど、意味のないものはない」と書いたが、はっきり言って、あんなものは時間の無駄である。
しかし、志望する企業の 分析をすることは、大いに意味がある。これは徹底的にやらなければならない。なぜなら、企業分析をどれだけ真面目にやったかによって、志望動機に差がついてくるからだ。
まさに、企業研究は就職活動の要(かなめ)です。
しかし、自己分析に比べ、企業研究の方法を紹介した本はありません。
そこで、私が皆さんに紹介したいのが「SWOT分析」です。
SWOT分析は、企業が自社戦略を考える際に使うフレームワーク(枠組み)です。
企業が用いる枠組みですので、就活本には書かれていません。
しかし、企業が使っているくらいですから、就職活動にも応用が出来ます。
まず、SWOTというくらいですから、それぞれのアルファベットに意味があります。
S=Strengths
W=Weaknesses
O=Opportunities
T=Threats
日本語に訳すと、
S=強み
W=弱み
O=機会
T=脅威・阻害要因
となります。
何のことか分かりませんね。
私が、SWOT分析と出会ったのは学生時代でした。
この日本語訳を見て、ちんぷんかんぷんだったことを覚えています。
そこで私なりに直訳したのがこちらです。
S=その会社の強み→会社が自分の力で築き上げてきたこと
W=その会社の弱み→会社が怠ってきたこと。課題。
O=会社が苦労せず、外からの幸運で得られているもの
T=自分の力ではどうすることも出来ない危機
こんな感じでいかがでしょうか。
もう少し具体例で見ていきましょう。例えばスズキ自動車についてです。
S=インド市場で50%のシェアを誇る。ワゴンRやSWIFTといった主力商品。昨年度は増収増益。軽自動車ブランド。
W=調達が特定の仕入先に偏っている。
新興国を中心とした海外生産工場への依存度が高い。
O=インドの人口増。国内軽自動車需要の増加。
T=各自動車メーカーが、軽自動車市場に参入。ダイハツに軽自動車1位を奪われる。
いかがでしょうか。SWOT分析は企業分析をしやすくするための、あくまで枠組みですから、例えば「SとOどちらに入れるか」迷ったとしても、ある程度適当で構いません。
ちなみに、SWOT分析の強い味方となるのが、就職四季報・業界地図・各企業の有価証券報告書です。恐らく、この3つを駆使して企業研究をしている学生は少数派だと思います。いずれも企業研究を助けてくれる最重要ツールです。就職四季報と業界地図は書店で買えます。有価証券報告書は、上場企業ならホームページに必ず載っています。
ちなみに、スズキのSWOT分析は私がインターネットのみで、主に有価証券報告書を読んで作成したものです。やってみて分かったのは「W(弱み)」を見つけることです。やはり企業も人の集まり。弱みは見せたくないのですね。ここは、企業説明会やOB・OG訪問をうまく活用して下さい。
私なら、まずは就職四季報・業界地図・各企業の有価証券報告書を使ってSWOTに当てはめ、さらに企業説明会やOB訪問で肉付けします。企業説明会やOB訪問をする前に、SWOT分析をしておけば、説明会での理解や、OB訪問で引き出せる情報の質も変わってくると思います。
企業研究を制する者が就職活動を制す。そのために、今日から「SWOT分析」の練習をしてみて下さい。