志望動機|絶対に書けるようになる方法
エントリーシートや履歴書の中でも、何を書いてよいか一番悩むのが志望動機です。
なぜ、志望動機が書けないか。その一番の理由は「素材」が不足していることです。
志望理由だけでなく、どのような文章であっても「素材」がなければ書けません。
下記は、ブックライターの上阪徹氏の著書『これなら書ける!大人の文章講座』の一節です。
文章を構築している「素材」は3つあると私は考えています。「独自の事実」「数字」「エピソード」です。この3つの素材を組み合わせることで、文章はできています。(中略)文章が書き進められないのは、極めてシンプルな理由によると私は思っています。端的に「素材」がたりない、のです。文章は「素材」からできているのに、その「素材」が足りないわけですから、書けるはずがありません。
私もこの考えに強く共感します。
志望動機は企業のどこに共感し、入社したら何をやりたいかを書かなければいけません。
そのためには、まず企業を知ることが重要です。
企業を知るために必要なのが「取材」です。
会社説明会やOB訪問は「取材」であると考えて下さい。
ただ、「ぼおっ」と話を聞くのではなく、「志望動機の素材を探しに取材に行くのだ」と意識することが重要です。
取材で大切なのが、メモを取ることです。人間はメモを取らないとすぐに忘れてしまうからです。
メモを取るにもコツがあります。説明されたことを書き留めるのはもちろんですが、「面白い」と思ったことには、色を付けるなど、しるしをつけておいてください。
また、受付や社員の服装など、様々なところに目を配り、「いいな」と思うところがあれば、どんどんメモをしてください。
このように、素材が集まれば、志望動機はおのずと書けるようになります。書けないのは素材が足りていないからです。
特に、私が就活生に対して勘違いしているなと思うのがOB訪問の方法です。繰り返しますが、OB訪問も取材です。これについては別の機会に書こうと思います。
さて、素材が集まったら、取捨選択です。素材のうちどこを書けばよいでしょうか。
私なら、先程の「面白いな」「いいな」と思ったところを、志望したきっかけとして書きます。さらに、会社でやりたいことですが、これは学生時代の経験と絡めて、自分が成長できそうな部門や職種を書きます。ただし、会社としての採用基準がありますので、それを踏まえることも重要です。例えば銀行であれば、文系学部の大半は「営業職」です。それなのに「総務」や「人事」希望では、採用側のニーズにこたえていないことになります。この採用側のニーズを探すことも取材です。
志望理由が書けるかどうかは、文章力よりも、取材力で決まると思います。説明会やOB訪問では「1つでの多くの素材を持ちかえるんだ」という意識を忘れないでください。